- 今回のテーマは、「カナダ・ケベック州のフランス語と翻訳」。
- 恥ずかしながら、カナダのフランス語圏といえば、ベルギーやスイスのフランス語圏とは異なり、フランス人でも分からない単語やアクセントが使われている程度の認識しかなく。。(余談ですが、パソコンのキーボードはカナダのフランス語を使用。)
- カナダから来られた翻訳者兼作家の方が、ケベック訛り?とユーモアを交えてケベックのフランス語に関する歴史、言語の特徴、翻訳時の問題などを説明。
非常に興味深かったのが、ケベックのフランス語は元々フランスで話されていたフランス語で、17、18世紀、フランスからの来訪者に「エレガント」「パリと変わらない美しい」フランス語と言われていたのに対し、19世紀に入ると「野暮ったい」「田舎くさい」フランス語に変わったことです。
そんな突然ダサくなる???
理由は、パリで使われているフランス語が徐々に現在のフランス語に変化していったのに対し、イギリスの支配下に置かれたケベックではその影響を受けなかったから。そのため、「昔のフランス語」と半分揶揄されることもあるようですが、本来のフランス語だったのです。(その後英語の影響など色々ありますが)
また、英語の影響、アメリカ映画を訳す際の選択肢(ケベックのフランス語をどの程度取り入れるか)、作家自身が本を書く際の文体の問題なども非常に興味深かったです。
最後は、フランス語とケベックのフランス語で同じ文章を比較しましたが、ケベックの方は説明がないとフランス人たちも???状態。
言語の背景には様々な文化や歴史があることを改めて実感。
その背景や問題も踏まえて伝えるという翻訳作業はやっぱり面白いんだなあ。
勉強会の後、希望者はそのままカフェでランチを食べます。
正直、カフェ飯は微妙なとこですが、普段ひとりで仕事をすることの多い翻訳者同士。
情報交換も含め、様々な言語の同業者と出会える貴重な場です。
おまけ
Déjeuner =
Chus bourré =
分かります?酔っ払いじゃないですよ〜。
8月の勉強会